亡くなったペットは燃えるごみに出せる?自治体の案内は割れています

亡くなったペットを燃えるごみに出してよいのかは、調べてもすぐには答えが出ません。自治体の公式ページを見比べると、「出してください」と書くところもあれば、「ごみではありません」と書くところもあります。清掃工場やクリーンセンターでの焼却を案内するところもあり、案内は割れています。

国や自治体のページに書かれている言葉を、書き方ごとに分けて並べました。ページの内容は2026年10月12日時点のものです。「ごみ」という言葉に抵抗を感じる方もいると思いますが、ここでは自治体のページに書かれている言葉をそのまま引いています。住んでいる市区の案内がいちばん確かなので、最後に確かめ方も書いています。

書き方 自治体(ページの更新日) 原文の言葉
可燃ごみとして出せる 藤岡市(群馬県)
2025年10月17日
「可燃ごみの指定袋に入れて、可燃ごみ収集日に収集所に出してください。」
飼い主のいない動物について出せる 高崎市(群馬県)
2025年10月21日
「一般住宅の敷地に飼い主がいない又は分からない犬・猫等の死体がある場合は、家庭ごみとして燃やせるごみステーションに出してください。」
飼い主のいない動物について出せる 武蔵野市(東京都)
2026年8月6日
「ビニール袋に入れ、密閉して可燃ごみの日に出してください。」
飼い主のいない小動物について出せる 柏市(千葉県)
2021年2月26日
「ご自身で回収し「可燃ごみ」としてくださるようお願いいたします。」
ごみではないと書く 三鷹市(東京都)
2017年8月9日
「犬・猫はごみではありません。」
清掃工場などでの焼却を案内する 千葉市
2026年4月3日
「千葉市の清掃工場での焼却(ほかのごみと同時に焼却するため、遺骨はお返しできません)をご希望の場合は、」
清掃工場などでの焼却を案内する 木更津市
2026年9月1日
「市で収集した小動物はごみと一緒に焼却されるため、遺骨のお持ち帰りはできません。」
清掃工場などでの焼却を案内する 藤沢市
2026年5月1日
「一般廃棄物としての処理も可能です。この場合一般廃棄物焼却炉での焼却処分となり、」
清掃工場などでの焼却を案内する 松戸市
2025年8月21日
「亡くなった動物の死体は和名ケ谷クリーンセンターで焼却いたします。」

群馬県の2市は、当サイトで扱う首都圏の市区の外にあるため、参考として載せています。

ペットの死体を「燃えるごみに出せる」と書いている自治体

ペットの死体をごみの日に出せると書いていたのは、調べた中では藤岡市(群馬県)でした。「飼っているペットが死んでしまったとき」の項に、可燃ごみの指定袋に入れて収集日に出す方法が、清掃センターへの持ち込みと並べて載っています。同じページには「ごみと一緒に焼却します。お骨の持ち帰りはできませんのでご了承ください。」ともあります。藤岡市の案内のページで読めます(2026年10月12日時点)。

ほかには、飼い主のいない動物について可燃ごみに出せると書く自治体がありました。高崎市は、一般住宅の敷地に飼い主のいない又は分からない犬や猫の死体がある場合が対象です。飼い主がいる犬や猫については別の項があり、「飼い主や家族の人からの依頼により、市で処理することが出来ます」として有料の収集を案内しています。高崎市のページにあります(2026年10月12日時点)。

武蔵野市は、自宅の敷地にいる飼い主のいない動物について、回収は行っていないと前置きしたうえで、袋に入れて可燃ごみの日に出すよう案内する内容です。ペットについては別の項に「民間の動物霊園へご相談くださいますようお願いいたします。」とあります。武蔵野市のページが元です(2026年10月12日時点)。

柏市も、飼い主不明の「手のひらに乗りきる程の小動物」について、自分で回収して可燃ごみにするよう書いています。飼い主のいるペットは、ペット霊園への依頼か、クリーンセンターへの持ち込みの相談を案内しています。柏市のページは2021年2月26日の更新です(2026年10月12日時点)。

このように「出せる」と読める文でも、対象が飼い主のいる家庭のペットなのか、飼い主のいない動物なのかで意味が変わります。高崎市・武蔵野市・柏市のページは、飼い主のいる家庭のペットについては別の案内になっています。

低い机の上に柿の枝を生けた花瓶が置かれた水彩イラスト

「ごみではない」と書く自治体と、国の法令

三鷹市のよくある質問には、路上や庭で犬や猫が死んでいる場合の答えとして「(注意)犬・猫はごみではありません。市役所では、収容後動物霊園に埋葬を委託しています。」とあります。ページの最終更新は2017年8月9日です。三鷹市のよくある質問のページで読めます(2026年10月12日時点)。

九都県市首脳会議の廃棄物問題検討委員会が出しているQ&Aにも、近い言葉があります。「埋葬や供養が行われる愛玩動物(ペット)の死体については、社会通念上、廃棄物としては取扱いません。」というものです。次の文には「なお、埋葬や供養の対象とならない動物の死体(畜産農業に係るものを除く)は、一般廃棄物に該当します。」と続きます。なお、このQ&Aはre-square.jpのサイトに載っているもので、市区町村の公式サイトそのものではありません(2026年10月12日時点)。

法律の側はどう書いているでしょうか。廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第2条第1項は、廃棄物を「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの」と定めています(放射性物質及びこれによつて汚染された物は除かれます)。e-Gov法令検索の条文で確かめられます(2026年10月12日時点)。ただ、これは廃棄物という言葉の意味を定めた規定です。家庭のペットを可燃ごみの収集に出せるかどうかは、この条文には書かれていません。

国の資料には、旧厚生省の昭和52年(1977年)8月3日付の回答があります。「照会に係る動物霊園事業において取り扱われる動物の死体は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二条第一項の廃棄物には該当しない。」と書かれています。兵庫県からの照会に答えたもので、対象は動物霊園事業で取り扱われる動物の死体です。家庭が出すごみの扱いについては、この回答には書かれていません。環境省のページに載っています(2026年10月12日時点)。

清掃工場やクリーンセンターでの焼却を案内する自治体

ごみの収集日とは別に、清掃工場やクリーンセンターへの持ち込みや収集の依頼を受け付ける形にしている自治体もあります。「ごみと一緒に焼却」「一般廃棄物としての処理」と書くところと、焼却とだけ書くところがあります。

千葉市は、「ペットの火葬・埋葬をご希望の場合は民間施設をご利用ください。」と案内したうえで、清掃工場での焼却を希望する場合の方法を2つ示しています。自宅への引き取りは環境事業所へ連絡し、持ち込みは環境事業所か清掃工場へ運びます。千葉市のよくある質問のページに書かれています(2026年10月12日時点)。木更津市は、クリーンセンターへの持ち込みと収集の依頼のどちらも受け付けています。木更津市のページが元です(2026年10月12日時点)。

藤沢市は、石名坂環境事業所のペット火葬とは別に、「一般廃棄物としての処理も可能です。この場合一般廃棄物焼却炉での焼却処分となり、料金は10kgあたり110円です(指定収集袋での持込み可)。」と案内しています。持ち込む前にリサイクルプラザ藤沢へ連絡します。ただ、家庭ごみの収集に出せるかどうかは、このページには書かれていません。藤沢市のペット火葬のページは2026年5月1日の更新です(2026年10月12日時点)。藤沢市のページに料金と受付を並べています。

松戸市も、自宅への引き取りか施設への持ち込みを選ぶ形で、焼却は和名ケ谷クリーンセンターで行います。「動物専用の焼却炉はございません。」と書かれており、遺骨は返されません。松戸市の動物の死体処理のページが元です(2026年10月12日時点)。松戸市のページもあわせてどうぞ。

東京23区の葛飾区は、焼却について別の書き方をしています。健康に関するページに、清掃事務所に引き取ってもらった場合は「動物死体として焼却するので、生ごみと一緒には焼却しません。」とあります。葛飾区の動物由来感染症のページは2023年12月6日の更新です(2026年10月12日時点)。葛飾区のページに引き取りの案内があります。

預けたあとの行き先は、自治体ごとに違います

引き取りや持ち込みのあとの行き先を、表にしました。右の列は、各市区のページの内容を当サイトで短くまとめたものです。内容は2026年10月12日時点です。

行き先 市区 ページの書き方
動物専用の炉・設備 市川市 動物専用の炉で火葬し、遺骨は慰霊碑に合同で埋葬
動物専用の炉・設備 川口市 野良犬や野良猫などと一緒に、動物専用の炉で合同火葬
動物専用の炉・設備 相模原市 小動物専用の焼却設備で火葬(清掃工場へ持ち込み)
動物専用の炉・設備 藤沢市(ペット火葬) 石名坂環境事業所の専用の焼却炉で火葬
動物霊園 町田市 動物霊園で合同火葬・合同埋葬
動物霊園 大田区 動物死体処理業者に引き渡し、動物専用の霊園で合同火葬・合同埋葬
清掃工場・クリーンセンターなど 藤沢市(一般廃棄物) 一般廃棄物の焼却炉で焼却
清掃工場・クリーンセンターなど 松戸市 和名ケ谷クリーンセンターで焼却。動物専用の焼却炉はない
清掃工場・クリーンセンターなど 市原市 福増クリーンセンターで、ほかの搬入物と一緒に焼却
清掃工場・クリーンセンターなど 所沢市 東部クリーンセンターで廃棄物として処理
清掃工場・クリーンセンターなど 千葉市・木更津市 千葉市はほかのごみと同時に焼却、木更津市はごみと一緒に焼却
炉の種類は書かれていない 船橋市 合同で焼却する
炉の種類は書かれていない 上尾市(環境センター) まとめて火葬する

元のページは、市川市・川口市のよくある質問・川口市の持ち込みのページ・相模原市・町田市・大田区・市原市・所沢市・船橋市・上尾市です。所沢市のページには「持ち込まれた動物死体は廃棄物として処理するもので、遺骨の引渡しはしておりません。」とあります(2026年3月31日更新)。上尾市のページは2016年7月11日の更新です。

東京23区の清掃事務所の引き取りは東京23区のペットの引き取りの記事に、「個別火葬」「合同火葬」「引き取り」の言葉のちがいは個別火葬と合同火葬と引き取りの記事にまとめています。引き取られたあとのことは引き取り後の行き先の記事で読めます。

楓の木の下に石灯籠と苔むした飛び石が並ぶ水彩イラスト

公式ページに書かれていない市区もある

神奈川県と千葉県の市のページを調べたところ、横浜市・横須賀市・平塚市・相模原市・茅ヶ崎市・船橋市・市川市の7市は、調べたページにごみとして出せるかどうかの記載が見当たりませんでした。どのページも、有料の引き取りや火葬の案内が中心です。

東京23区のうち、世田谷区・葛飾区・北区・練馬区・江東区のページにも、燃えるごみに出せるかどうかの文は見つかりませんでした。書かれていたのは、飼い主や土地の管理者が処理することや、有料で引き取ることです。

書かれていないことは、出せるという意味でも、出せないという意味でもありません。手がかりのない状態だと受け止めて、直接聞くのがいちばん確実です。

住んでいる市区の案内を確かめるとき

調べるときは、市区の名前に「動物の死体」や「ペット 死体 処理」を足して検索すると、市区のページが見つかりやすくなります。ごみの分け方・出し方の冊子やページと、動物の死体の案内の両方を見ると、書き方の違いに気づけます。

ごみの日に出せると書いてあっても、遺骨は戻りません。藤岡市は「お骨の持ち帰りはできません」と書き、千葉市と木更津市のページも遺骨は返せないとしています。供養の方法を決める前に確かめておくと安心です。遺骨を手元に残したいときは、ペット火葬の市区町村一覧にある各市区の火葬の案内も見てください。

ページを読んでもわからないときは、清掃事務所や環境事業所、ごみの担当窓口に電話で聞けます。窓口の種類はペットの引き取りの窓口の記事に、料金の違いは自宅と持ち込みの料金の記事にまとめました。

案内が変わっていたり、違っていたりしたときは、お問い合わせから教えていただけるとありがたいです。